新宿伊勢丹前、襲われたアントニオ猪木

48・11・5白昼の惨劇〈アントニオ猪木〉


アントニオ猪木全記録
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11・5新宿伊勢丹前事件と言うと、コアなプロレスファンでなくても、「ああ、あれか。」と、すぐに思い当たる人はいるはずだ。

ボクがその事件の第一報を聞いたのは、後輩の口からだった。

新宿伊勢丹前で、偶然、猪木夫妻と遭遇した数名の外国人レスラーのうちの一人が、猪木に殴りかかって猪木は負傷。
パトカーが出動する騒ぎとなったと言うのが事件のあらましだ。

ボクは、昔、猪木の師匠の力道山が、赤坂のナイトクラブ「ニューラテンクォーター」で、村田勝志に腹を刺され、それがもとで死亡した事件を思い出した。

なにか、とんでもない不条理が、ボクの好きなヒーローたちの身に降りかかってきているように思えたのだ。
赤坂の時も、新宿の時も。


そして、この後、事件は思わぬ方向に動く。猪木は、警察の事情聴取を「興行上のトラブル」としてかわして事件にはしないとプレスに語った。

その後、この騒動の相手を新日本プロレスの興行に参加させた。インド生まれのカナダの実業家で篤志家のレスラーとの試合を各地で興行して回った。

曰く。「借りは、リングの上で返す。」

これは、実は、猪木が仕組んだアングルだった。カナダ人レスラーと猪木の間には遺恨もわだかまりもなかった。その後、長くビジネスパートナーとして新日本プロレスの利潤に貢献した。


カナダ人レスラーの名前は、タイガー・ジェット・シンと言う。  



(文中敬称略。ごめんなさい。)


< 力道山・ハワイから息子への手紙 >


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ドウデスカ

お父さんは れんしゅうで まいにち いそがしいのですよ

お前は  マツの言うことを よく聞いて べんきょうしなけりゃ なりませんよ


   しょうわ二十七年 十二がつ 三か    (原文のまま)

猛き災いの聖地(たけき わざわいのせいち) 『ホテルニュージャパン』〉


写真集 日本の火災 (報道写真で見る現場最前線)

ボクがオアフ島から帰って来て、ハロルド坂田が死んだニュースが報じられた翌年の1982年、ホテルニュージャパンの火災でボクの高校の時の同級生が亡くなった。彼は優等生で、その時、医者になっていた。医師会の会合で上京し、たまたま、宿をホテルニュージャパンに取ったばっかりに被災した。ご両親も医師をしていたが、その嘆き悲しみぶりは、とても見ていられなかった。全くお気の毒だった。

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ボクなら、この宿は取らなかったと思う。当時、ホテルニュージャパンは、戦後、安藤組に襲撃された黒い噂の絶えない財界人横井英樹が買収していた。オーナーの悪い噂のみならず、1963年にはこのホテルの一階のニューラテンクォーターで力道山が村田勝志に刺されている。68年には、日本プロレスのユセフトルコと松岡巌鉄がグレート東郷をホテルの部屋に監禁し、リンチの上、傷害事件を起こしている。

高校の時から、プロレス大好き、勉強大嫌いのボクは、奇跡的に大学に合格し上京して、まず、先輩に案内してもらった場所はこの呪われた災いの聖地ホテルニュージャパンであった。
まぎれもなく、この場所で、横井英樹が、力道山が、村田勝志が、グレート東郷が、ユセフトルコが、松岡巌鉄が、 確かに生きて、怒って、わめいて、トラブっていたのに違いないのだ。まるでそこは、かつての戦場だった。多くの男たちの魂と魂が激しくぶつかりあった猛々しい夢のあとだった。

初めてその場に立って、ボクはなんとも言いようのない哀しいような懐かしいような錯覚をおぼえた。それは、ボクがバカでぐうたらの大学生だったから感じることが出来たのだろう。
だけど、もし、仮に、優秀な学生で医者になり、プロレスや事件に全く興味がない人間だったとしたら、上京してホテルニュージャパンに宿泊して命を落としていたのはこのボクだったのかも知れない。

悲惨なホテルニュージャパンの火災事故から、三十数年が立つ。亡くなった同級生とはさほど懇意ではなかったが、思い出すにつけ、ご両親の悲しみようが浮かんで来る。今更ながらだが、亡くなった同級生の御霊に慎んで哀悼の意を表したい。どうか安らかにと、願わずにいられない。

〈 グレート東郷を名乗るオアフ島の謎の男・ハロルド坂田 〉

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ボクは、何年もあるプロレスラーについての謎を抱えていた。ハワイの
みやげ物屋で1981年にガイドさんから、
「この人は力道山とともに戦った有名なプロレスラーのグレート東郷さんです。」
と紹介された男の正体についてである。
 
1981年にボクは新婚旅行でハワイのオアフ島にいた。
プロレスファンだったボクはグレート東郷がその時故人であったと言う事を知っていたが彼に、
「ピクチュアー・ウイズ・ミーOK?」
と、写真撮影をせがんだ。彼が東郷本人ではないが東郷ブラザーズの誰かに違いないと直感したからである。彼は承諾してくれた。
そして、ボクの妻も彼に写真をせがむと彼は気さくにOKした。
ボクがカメラを向けると元レスラーはさりげなく妻の腰に手を回して
写真に納まった。それは、アメリカ人の男がするごく普通のツーショット撮影のマナーに思えた。
 
日本に帰ってプロレス週刊誌の出版社にボクは写真を送った。返事はなかった。あれは誰だったのか?東郷ブラザーズのうちの誰かだったのだろうか?
 
 
ボクの謎の答えは、「私、プロレスの味方です」の村松友視さんの「七人のトーゴー」の中に書かれていた。
1981年にボクたち夫婦が写真を撮った「グレート東郷」を名乗った元レスラーはハロルド坂田である。
映画俳優として「007 ゴールドフィンガー」、「力道山物語 怒涛の男」、「ロックフォードの事件メモ」他に出演している。
 
梶原一騎先生が紹介した通説では、朝鮮動乱の時、米軍の慰問団として来日したプロレスラーの一員のハロルド坂田が酔った力道山と路上ファイトの末、引き分け、意気投合して、力道山をプロレスの世界に引き入れたということになっている。
 
つまり、ボクは日本プロレスの父力道山の恩人であり、著名な映画スターとハワイオアフ島の土産物屋で記念撮影をしたことになる。
 
しかし、あの時、ハワイのツアーの観光ガイドさんは確かにハロルド坂田をボクらに紹介するとき、
「彼は力道山とともに戦った有名なプロレスラーのグレート東郷さんです。」
と言った。なぜ、そんなウソをついたのだろう?
 
確かに、ハロルド坂田は東郷ブラザーズとして「トシ東郷」を名乗ってアメリカでリングに上がっていたことがある。トシ東郷やハロルド坂田では、きっと日本人にはわかりにくいと思ったのだろう。
 
しかし、ボクのようなプロレス好きは、グレート東郷はすでに死んでいたこと、ハロルド坂田とトシ東郷は同一人物で、映画俳優とレスラーを兼業していたこと、そして、失業していた力道山にプロレスと言うニュービジネス(ニュープロスポーツ、新しい興行ビジネス)を教えた人だと言う知識は持っていたこと等からすれば、目の前に現れた元レスラーのおじいさんが
ハロルド坂田(トシ東郷)なのに、「有名なグレート東郷さんです。」などと紹介されては混乱してしまう。
 
ハロルド坂田さんはボクが会った翌年の1982年にハワイで亡くなった。62歳だった。ボクはハロルド坂田の死亡はニュースで知っていたが、新婚旅行で出会った偽物のグレート東郷が、ハロルド坂田であったと言う事はつい最近知った。
中途半端なプロレスファンだ。プロレスマニアの諸兄と比べると、まったく未熟者だ。

 

 

[007カード] "007/ゴールドフィンガー" 2013 Rittenhouse Goldfinger #96 ハロルド坂田

ボクがハワイで会ったのはハロルド坂田だった。

東京都青梅市の赤塚不二夫会館

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少年漫画週刊誌の創刊の頃から、物心ついて以来、ずっと漫画を読んで育った世代である。小、中、高、大学とずっと漫画を読んで育った。当時、少年雑誌でギャグ漫画家のトップは赤塚不二夫(1935〜2008)だった。

「秘密のアッコちゃん(1962)」、「おそ松くん(1962)」、「天才バカボン(1967)」は有名だ。もちろん、2015年10月に「おそ松くん」がリメイクされた「おそ松さん」も現在大人気だ。まさに、世代を超えた人気を漫画家であるといえよう。

赤塚不二夫新潟県出身。戦後満州から引き揚げ、新潟で映画の看板描きをしたあと、上京してトキワ荘に住み漫画家デビューを果たした。そんな赤塚不二夫に関する豊富な資料でマニア垂涎の美術館、赤塚不二夫会館が東京都青梅市にある。

青梅市は知る人ぞ知る映画の町である。電車が青梅の駅に着き、プラットホームに降りると昔風の手描きの映画の看板が目に飛び込んでくる。プラットホームと改札口をつなぐ地下連絡道にも壁には、内外の映画の看板がずらりと並べられている。映画看板での町おこしをしている、というわけだ。

青梅市赤塚不二夫の生まれ故郷と言うわけではない。特に赤塚と青梅の繋がりはないそうだが、映画の看板描きだった赤塚不二夫をリスペクトし、映画の街を標榜する青梅市の有志が赤塚不二夫会館を誘致したらしい。

無関係な土地とはいえ、こうして昭和を代表するギャグ漫画家の遺品や作品群、関連書籍や写真、あるいは実物画稿をまとめて見ることができる資料館・美術館は貴重だ。展示物は実に見応えがあり、こういった記念館には厳しいネットでの評判も上々だ。

それもそのはず、青梅の街は、通りのそこかしこに懐かしい映画の看板が設置されるだけでなく、街全体が「昭和の街」として作られている。いわば、街全体が昭和レトロ記念館であるところもポイントが高い。街の作りとは無関係に、突然脈略もなく著名作家の記念館などがある観光地などとの大きな違いだ。

しかも、入館料大人450円、子供250円という価格が嬉しい。近くにある「昭和レトロ商品博物館」「昭和幻灯館」も合わせて、赤塚不二夫会館との共通チケット800円で観覧できる。公立の美術館やデパートの企画などでも有名漫画家の特別展が開催されることは多いが、チケット代は1500円ぐらいと案外高い。それを考えれば450円は激安だ。まさに「昭和価格」。

何よりも老いも若きもそこを訪れた人は、必ず「シェーッ!」のポーズで記念撮影をしているからすごい。なんという影響力だろうかと、驚きを超えて感心してしまう。

団塊世代でなくても、漫画好き、映画好き世代でなくても十分楽しめる。夏休み中の学生さんだって行ってみてほしい。今人気の「おそ松さん」グッズの物販もあるから。

友人の漫画家が美人OLに声かけられた


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知り合いの漫画家が駅にスポーツ新聞を買いに行った。

売店で新聞を選んでいたら、視線を感じるのでその方向を見ると、美人ОL風の娘が彼をジーっと見つめていたそうだ。

 

美人に見つめられる心当たりがないので漫画家が視線をそらし、スポーツ新聞を買って、立ち去ろうとすると、美人ОLはつかつかと漫画家に歩み寄り、彼の腕をつかんで、

 

「あ‼やっぱり、カンサイさんだ!久しぶり~‼あたしぃー!分かるぅー?」

 

とキャビキャビ騒ぐ。

 

(だ、だれや?お前なんか、知らんぞ。)

 

と、漫画家がビビっていると、

 

「監督ぅーっ!あたしぃー!小学校の時、フットベースのチームで監督一緒だったシズカですけどぉーっ!」

 

漫画家、思い出した。見違えた。泣き虫、ヘタレ、顔真っ黒の小学生が、こんなになるとは‼

 

「ああ、シズカかあ⁉ぜんぜん、分らんかった。美人局か、ツボを買えと言われるか思てた。」

   

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【よその子は育つのが速い】

 


ブルゾンちえみによく似た銀行テラーにため口聞かれた‼


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バブル・デザインのイタリア製のセットアップスーツを知り合いから買い取ったらポケットに紙が丸められて入っていた。引っぱり出したら、なんと、それはドル紙幣だった。21ドルあった。US$は円換算で今二千円くらいか。スーツの持ち主に電話したら

 

「めんどくさいからあげるよ‼」

 

と言われた。

 


それで、銀行に両替に言ったら、ブルゾンちえみによく似たテラーが出て来て、ため口で説明された。


  「ああそう。US$を円に替えるのね。」


  「両替依頼書を書いてくれる。」


  「あ、免許証の提示は要らないから。」


ボクがこのテラーの友達なら分かるが、少なくとも客に言う言葉ではない。
で、15分くらい待たされて、今度は敬語で話しかけられた。

  「お客様、申し訳ありません。鑑定機が故障しておりまして復旧までどのくらいかかるか、分りかねますので、お待ちいただくか、日を改めるか、なさっていただけないでしょうか?」

( なんだ。散々待たせた挙句……。)

と思ったが、ボクは血管が普通の人より弱いので怒ったりしないことにしている。

  「いいよ。また、来週にするから。」

そうしたら、テラーのブルゾンちえみは、

  「お客様。少々お待ちください。」

と言ったので、なんか、ノベルティ・グッズでも持ってくるのかと思ったら、

  「どうぞ。」

と言って銀行名入りの使い捨てのホカホカカイロを二個くれた。

(なんだこいつ。)

と思ったが、ボクは、ボクの血管にまあまあと、なだめられて怒るのはやめた。

あのテラーは銀行の窓口でブルゾンちえみの物真似でもやっていた方がよっぽど愛嬌があるぞ。

( え、余計なお世話?  やっぱり。 )

銀行の老害会長に告ぐ。「こんなOB会辞めてやる‼」

〈彼〉が定年退職した某地方銀行にOB会がある。

下は60歳から上は90代までの退職銀行員の組織である。もちろんそれは親睦会以外の何物でもない。奉仕活動をするわけでも、はたまた、政治活動をするわけでもない。

そのOB会の会長から、会員、すなわち〈彼〉のような銀行のOBに宛てて封書が届いた。〈彼〉は介護の真っ最中で現役銀行員の時より現在の方が多忙であるから、親睦会のお誘いなら、真っ平御免と考えながら開封すると日銀のゼロ金利政策で皆様御承知の通り、各銀行の収益は低下致しております等と言う文章が綴られており、新聞記事の写しが同封されていた。

「エコノミスト気取りか」

と悪意に満ちた突っ込みを入れながら読み進んで行くと、

「住宅ローンご利用中のOBの方々は他行からの住宅ローンの肩代わりセールスがございましても、決して他行に切り替える事のないよう何とぞ当行にご協力いただきたい」

と書かれてあり、二度も三度も驚いたり、呆れたりした。まず、定年退職し、一時金を受け取っていてなお、住宅ローンの借入残高があり、年金から返済を続けている銀行員OBがいると言うこと。

定年まで働き続けて退職時一時金を得てもなお、完済不可能な程の住宅ローン残高と言う事は、銀行側の賃金体系に問題があるのか、それとも身の丈に合わない超豪華なマイホームを持った銀行員の側に問題があるのか。詳細は分からないがいずれにせよ身分不相応な生活を送る事のないように指導をする審査側の責任は放棄しているように思える。

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顧客の住宅ローンのアドバイスは出来ても従業員への指導は知らん顔なのかと辛くなる。個人の勝手だと言えば楽な話だが、定年後も借金に苦しむ銀行OBなどと言う話は悲し過ぎる。

また、住宅ローンの返済負担を軽減するため、例え、借り替えに少なくない費用(借り替えるには抵当権抹消設定費用や銀行の手数料、保証会社への保証料などがかかる)を負担しても取り組むことは契約上の自由であり、個人の生活をより良くしたいと願う幸福追求権を奪うものではないか。

それを何の権利があって、たかだか銀行OBの親睦会の会長ごときが「当行」などと現役の銀行員たちに類が及びかねない発言をするのかと、〈彼〉は憤慨した。

銀行OB会の会長は退職した元銀行員に過ぎない。つまり、会長のかつての勤務先は彼らにとっては「当行」ではない。つまり、こんな手紙や発言をする立場にはないのだ。あまつさえ、契約の自由や幸福権の追求をも侵す法律違反、憲法違反の疑いを会長は考慮しなかったのだろうか。


推測するにこの会長の思い上がった誤解は、いまだに自分がかつて、勤務した銀行に対して、自分が厳然たる影響力を持ち続けているのだと言う錯覚、いや妄想と言ってもいいだろうが、それらに原因している。

人間は年を取ると朦朧として若き日の自分と今の老いた自分との区別がつかなくなる。回りに及ぼす迷惑に気がつかなくなる。

こんなOB会には暇があっても行く気になれない。否、退会しよう。〈彼〉は哀しく結論した。

次に潰れるのはどの銀行だ⁉

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他例え話で、よくイギリスでは、普通銀行の行員は社会の底辺から2番目の職業と言われる。シアターの下足番より、地位が低い。

人の金を出し入れする仕事なんか、金を預かるだけで、なんの利益も与えてくれない。つまり、ブーツやコートを預かるだけと何ら変わりないというわけだ。0に近い預金利息も良くないけど。


ボクの田舎に不祥事続きの地方銀行がある。最近になっていた。やっと投資銀行として顧客貢献に目覚めたようなことを言い出した。顧客の資産運用に貢献しようと言う意識に目覚めたと言っている。
そして、営業戦略を変更した。と言うふうなことをテレビCMで言い出した。

しかし、騙されてはいけない。経営者は十五年も同一人物だし、店舗数も人員構成も商品の品揃えも変わらない。
人体に例えるなら、動脈硬化の末期症状だ。時代遅れの不適格なトップは、座して死を待つより、自ら辞して、組織の命を救うべきだ。無能なトップと無力な経営陣が交替すれば、生き残る術は、まだあるはずだ。

この銀行が投資銀行に変わる前に亡くなる可能性をボクは心配する。

 

日テレの花咲舞に登場した悪代官みたいな支店長

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日本テレビ系「花咲舞が黙ってない」の第九話「消えた約束手形一千万円の話」を見た。

あれ? 似たような話が?・・・と、ついつい思い出すのは、以前、ボクが書いた「<星の降る町で100万円の手形をなくした話> 。これとプロットは一緒だと思った。

さて、「花咲舞」だ。ストーリーは途中から男女の話になって行くので別の話と気づく。

実は、手形をテーマにした映画や小説は意外と多い。手形法や手形交換所規則等、たくさんの約束事を知らないと扱いにくいし、思わぬ権利の落とし穴に入って、正当の権利者が権利を行使できない点はなかなか理解しにくい。また、手形事件ドラマには複数の関係者(振出人、支払人、受取人、割引人、非合法だがサルベージ屋、パクり屋、等々)が登場する。

そして、登場人物たちが、丁々発止、有りったけの知力、能力を駆使して手形の権利を争う。

古くは高木彬光の「白昼の死角」が出色の長編小説だ。「手形と簿記は人類が作った最も美しい経済上の作品」とゲーテが呟いたのもわかる。

今回のヒール(悪役)は東京第一銀行三鷹支店長・野口を演じた俳優の佐戸井けん太さんだ。

わざと「佐戸井けん太さん」と言わないとこの俳優に騙されそうだ。リアルに、三鷹地方銀行に行くとこんな嫌な支店長がいて部下を虐めているに違いないと錯覚する。

大事件発生にも関わらず、対策はそっちのけ、自己保身と責任転嫁に終始。「お言葉を返すようですが!」と舞の怒りは爆発する。現実にはこの手の管理者がほとんどだから、佐戸井さんの演技は完璧である。

拙稿「<星の降る町で100万円の手形をなくした話>は事実なのだが、あの事件を解決した青年支店長は部下を一度も叱責しなかった。ひたすら、事件解決にのみ全人格、全能力を注力した。後年、ボクが尋ねると、既にその地銀の役員になっていた彼はこう言った。

 「早く解決してお客と部下を安心させたい。それしか頭に無かった。」

ドラマでもリアルでも悪代官みたいな支店長がほとんどだが、稀には尊敬できる支店長もいる。