実際、筆者の友人の漫画家兼編集者は、こう、語っている。
「一度も見たことのないテレビドラマだけど、なぜかストーリーの展開を知っている。また、演者や製作者の熱量がボクらに伝わってくる。
どうしてだろう?と長年、疑問を抱いていた。」
その答えは松村邦洋のバラエティー番組での物真似にあった。
恐るべし!昭和の物真似芸人。
けだし、同感である。今も筆者の耳に残る名場面、感動のセリフの数々。
それらは、ドラマの泣き虫先生滝沢賢治(山下真司)のものではなく、昭和の物真似タレント松村邦洋の声であったのかも知れない。
「109対0。なんだ。今日の試合はっ

負けて悔しくないのか!?」
「相手も同じ高校生だろう


「それが、なんで109対0なんだ!?バカ野郎

賢治(山下真司)の問いかけに、生徒たちが、口々に、
「悔しいです

「俺たちは0の人間じゃねえ

「畜生っ

「なんで勝てないんだ

「先生、もう一回、相模一高とやって、俺たちを勝たせてくれよう

と、悔し泣きする。
「ようし!わかった。俺はこれから、お前たちを一発ずつ殴る!それでノーサイドだ!そのかわり、俺がお前たちに本物のラグビーを教えてやる。そして、必ず、相模一高に勝たせてやる

くしくも、同時刻、対戦相手の相模一高の監督は、ラグビー部の生徒を一人ずつ殴っていた。
「馬鹿野郎



ちなみに、この監督役の俳優は、「ザ・ガードマン」の新人警備員「坊や」杉井くんこと、倉石功である。
いかん、いかん、別の話で落ちをつけてしまった。
「ノー・サイド
