住宅ローンはこうして借りなさい 改訂7版

 

 先日のパワハラ常務の話の続き。常務にも取り巻き、友人がいたが、平取締役に落ちた瞬間に潮が引くように周りから人が消えた。

 

パワハラ常務が目を掛けた部下がいた。仮にAと呼ぶ。

この男はパワハラ男が常務取締役になった日に、「○○常務を励ます会」を結成した。

常務を励ますと言いながら、常務さんが専務取締役、頭取にでもご栄進の暁には、ぜひともおこぼれ頂戴というベンチャラごますりグループである。

 

グループのメンバーが高級飲み屋に常務をご招待し、ただ酒飲ませて見返り頂戴饗応をするのである。そんなグループを作る男だけにもちろん仕事はできない。

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パワハラ常務がボード入りした頃(役員会入りを指す)、Aは私の上司の支店長だった。母親の敷地の上にマイホームを建てよう住宅金融公庫の借り入れを希望した。ところが土地の持ち分のある弟、妹が母親から相続する時不利になると邪推し、押印を拒否した。

 

Aは夜、安酒場に私を呼び、泣きながら弟、妹をなじり、私に何とか家を建てる方法を考えてくれと言った。

「住金がだめなら当行の住宅ローンを使いましょう。常務にも応援していただいて。」

Aは底地を担保としない限り住宅ローンは不可能と思い込んでいた。仕事のできないまま管理職に就いた男に私は哀れな気がした。

それと、常務の応援は、将来自分が出世する時の切り札にしたいから、今借りを作りたくないと言った。(常務はアホだし長くは持たない。今、利用しなくてどうするんだ。)

 

「実務ではよくあることです。常務の応援と言っても形だけ。大丈夫です。」

 

私は書類を整え、審査に回す前に常務に説明しておくから、10分だけ常務に時間を割いていただけないかとAに告げた。

 

就任後仕事もなく、ヒマだが大物感だけは出したかったのか、常務は某日の夜七時本店近くの料理屋を集合場所に指定した。(昼間、常務専用室くらいにしとけばいいのに。料理屋の経費は絶対に常務に出させてはいけませんよとAに告げた。)

 

Aと私は常務に面談し、Aの変則的な住宅ローン借り入れの説明をした。担保不足はAが保有の当行株券を担保として差し出すこと。支店長は自己融資に当たるので他の支店から稟議するのに常務推薦の支店を紹介して欲しい旨を告げた。

 

こうすれば書類上は常務はこの件に関わったことにならない。しかし、推薦された店の支店長は常務案件と思い、審査部には速やかに決裁承認してくれと言わずにいられない。

 

私は持参した書類を見もせず、うんうん頷きAの要望を聞き入れた常務を見て半ば失望した。(こんな軽い無分別なのが役員とは。)私は自分で絵を描いた変則的な住宅ローンだったが通らなければよかったのにと矛盾したことを考えていた。

 

かくいう私は仕事に情熱を持って取り組まないし、ルール違反すれすれだし、Aの不幸を面白がって貸出したし、出世しないのも納得だなと心中で自己批判していた。