五歳の時貸本屋で親に買ってもらったひばり書房の
『竜虎剣吹雪』(成島一夫)がふっと頭に浮かんだ。
もう一度読みたい。終活してるのになぜこんな事を思い付いたのだろう。
まだ字が読めない頃、読み聞かせてもらったからか。
ヤフオク見たらオークション終了していた。
残念。読みたい。欲しい。読みたい。
☆ ☆
五歳の頃、貸本屋で親に買ってもらった本。
ひばり書房、成島一夫『竜虎剣吹雪』が突然読みたくなった。
覚えていたのは『りゅうこけんふぶき』という音だけ。
ヤフオクで検索すると、 ひばり書房から出ていて、 作者が成島一夫と言う人で、
タイトルは『竜虎剣吹雪』と言う字を書くのだと分かった。
終活ジジイのボクがなんで突然そんなことを思ったのか?
60年以上忘れていた本の名前が音オンだけとは言え
頭の中に振って来たのか?
ぼけてんのか。 あす、できたら病院に行こう。
☆ ☆
当時一冊五円で何日か借りていた。
気に入った本は十円出せば売ってくれた。
あの古本屋 ( 貸本屋でなくてフルホンヤとボクらは呼んでいた。)の
親父は新聞広告の裏が白いやつをはさみで切って
それを閉じ紐で閉じたものを貸出台帳に使っていた。
その広告の裏に本の名前とボクの名前と住所と 貸出日を
鉛筆をなめながら書いていた。
返しに行くと、また鉛筆をなめて横一本線で抹消していた。
回収済みと言う意味だろう。
あの親父は子供の目から見ると自分の祖父くらいに見えた。
あの親父生きていたら120歳くらいだ。