貸本漫画集(1)ロケットマン他 (水木しげる漫画大全集)
水木 しげる
講談社コミッククリエイト
2013-09-03


水木しげるのデビュー作『ロケットマン』とプレデビュー作『赤電話』についての感想がなかなか打てなくてすみません。

ロケットマンは単なるスーパーマンの亜流かと思ったら、全然そうではなくて、政権を狙う悪の科学者ドライ博士によってロケットで宇宙に飛ばされ、宇宙生物に体を侵食され体がクラゲの怪物のようになってしまった正義の科学者ウェット博士が、ロケットマンに変身した息子とともに悪を駆逐し、やがて体も元通りにする薬を発見するというストーリーです。

ストーリーは昭和31年頃にしては斬新だったと思います。今読んでも、定着した戦記物、妖怪物の水木漫画より面白いと感じました。
絵がうまい。明るい。どのコマもアングルがきれいです。片腕の人がよくこんな上手な絵が描けたものだと感心します。

同時代の漫画はつげさんと横山光輝さんの持っているけど、水木さんの方が数段うまいと思う。これをデビュー作として貸本の世界に入っていくけど、なかなか本が売れず、とても貧乏したようですね。

漫画でも小説でも作家がデビューした頃、もしくはキャリアが浅い頃の作品がベテランになってから発表されたものより、ずっと面白いのはなぜでしょうか?不思議ですね。若い時の方が勢いがあるからかな?それともしめきりとか、編集者との関係が影響するのかな。

小説は一人の作家をデビュー作からずっと通して読んだことがあまりないのですが、例えば三島由紀夫なんかだったら、若い時に発表されたものがいいですね。潮騒、剣、憂国、仮面の告白、青の時代、美徳のよろめき、鏡子の家、宴の後、美しい星などが圧倒的に面白いです。金閣寺以降の長編はボクはどうも苦手です。
豊饒の海なんかは読んで損した感が強い。

脱線してしまいました。水木さんのロケットマンと赤電話の感想について、また書きます。また聞いてください。