つげ義春大全 第一巻 白面夜叉 涙の仇討 (KCデラックス) [ つげ 義春 ]
つげ義春大全 第一巻 白面夜叉 涙の仇討 (KCデラックス) [ つげ 義春 ]
講談社の『つげ義春』大全ですが今のところ20巻まで発行されているらしいですが、今後も続巻が出るらしく、つげさんの若い頃からの作品をほとんど網羅させるつもりなのか、最初の10巻はすべて貸本時代の作品ばかりです。

いま、初期作品を5作ほど読んだところです。天才つげさんらしく、この時代の若手作家の中ではうまいと思うのですがボクはちょっと食傷気味です。
つげさんの評論本とか貸本漫画時代の解説本なんかで、つげさんの初期作品としてタイトルと内容だけは紹介されているような作品が実際に読めると喜んだのですが同じ傾向の作品が続くとそういう気になります。

今から読むのがイヨマンテ(熊祭り)と言う作品です。さすがつげさん。デビュー間もなくから、人種問題、差別問題についての異色作品かと思いきや、本人の解説を先に読みますと、つげさんは、この作品について全く記憶がないそうです。
貸本時代と言うのは金を稼ぐこと、生活のために描くことが大事で、出版社にボツにされると金にならず生活ができないから、とにかく売れるもの、話題のもの、新聞などから事件や話題を仕入れて盲目的にそれらを題材に漫画に仕立て直していたということです。

東京出身の漫画家と言うのは本宮先生についてよく言われるように帰る所がそこにあり、出身地東京と言うだけでアドバンテイジに成り得たというのは迷信だったのか。
つげさんの弟さんも漫画家だったらしいけど、ボクは知りませんし、つげさん自身の住まいはメッキ工場の廃液垂れ流しの目黒川沿いのくさいアパートで漫画を描いてたというし、なかなか目が出ず苦労したみたいですね。今の目黒川と言うと桜の名所で芸能人の住まいが多く若い人のたまり場みたいなイメージですが。
脱線するけど、豊洲も今の高級マンションが林立し、上級国民たちの世界みたいな雰囲気からかけ離れた時代を年寄りから聞いたことがあります。これも昭和30代に岡山から豊洲に嫁いだ老婦人の話。

その人は何十年ぶりかに小学校の同窓会に岡山に戻り、再び東京行ののぞみで岡山からボクの隣の席になりました。自分が嫁いだころの豊洲は雨が降ると泥水で水浸し。これなら岡山の農村の方がはるかにましと泣いて暮らしたが、開発が進み、マンションが建ち、自宅も地価が上がり、自分もやっとセレブの仲間入りできたと言って自分の現在の住まいの付近の写真を見せてくれました。

その写真を同窓会でみんなに見せてさんざん羨ましがられたと、とても嬉しそうに話してくれました。しかし、ほんとの自分は今でも岡山の田舎者という本音が滲み出るような表情をして寂しそうに挨拶をして東京駅のホームで別れました。


すみません。また、まとまらなくなった。