少年サンデーで連載され忍者漫画ブームの火付け役となった「伊賀の影丸」。
白土三平の「忍者武芸帖・影丸伝」と双璧をなす日本の少年漫画史上の最高傑作です。
白土三平がリアルで現実的、残酷な描写も厭わずテーマを階級闘争に絞り大学生や労働者など大人の読者層が広がったのに対し、横山光輝の「伊賀の影丸」は子ども、主に小学生の間で大ヒットしました。
「伊賀の影丸」は将軍家御庭番と言う組織の一員で体制側の忍者で命令には絶対服従と言う点も「忍者武芸帖・影丸伝」とは対照的でした。
奇しくも主人公の名がどちらも「影丸」ですが「忍者武芸帖・影丸伝」の方が作品の開始は少し先です。偶然の一致と思われますが当時、忍者映画や忍者小説は既に存在し「影」というのが忍者そのものを指す言葉でもありました。
伊賀の影丸は心優しい少年忍者で敵味方を問わず、その死に深い悲しみをあらわし、必要以上に敵の血を流しませんでした。
得意技は木の葉隠れの術、木の葉火輪の術などで敵を眠らせたり、しびれさせたりしました。
固定メンバーは、影丸、服部半蔵、戦死した村雨兄弟の生き残り、天野邪鬼。スタイルは忍者同士の集団バトルが多かったようです。
ボクは「伊賀の影丸」派だった。