つげ義春
つげ義春大全の④は船乗り漫画の特集になっている。
「ゆうれい船長」昭和32年 漫画王 つげさん二十歳の頃
「船虫小僧の冒険」昭和33年 ぼくらに半年間連載 つげさん二十一歳の頃の作品。
少年時代の夢が船乗りだったというつげさん。
二回も密航を企て未遂に終わったという彼ならではの作品。
ほかにも「恐怖の灯台」昭和34年 若木書房の貸本マンガ という長編もある。
赤木圭一郎の映画「無敵が俺を呼んでいる」が封切りされたのが昭和35年。
日活の代表的海洋冒険活劇である。
その公開の何年も前からつげさんは同様のストーリーの作品を発表していた。
当時漫画は子供の読むものとされ映画に比べ社会的評価は低かったと思う。
つげさんが少年漫画誌や貸本マンガで発表したストーリーにヒントを得た映画関係者や
脚本家がいたとしても不思議ではない。
表現の世界において著作権が声高に厳しく叫ばれるのはずいぶん後のことである。
この海水浴場を舞台にした小編もすごく絵がきれいで詩的でいい。
かつて盟友だった永島慎二がCOMで台頭し、赤塚不二夫が売れっ子になっていくのを
横目で見ながらつげさんは、しっとりとした名作品を次々と発表していたらしい。
凄く充実していたのではないだろうか?
つげ義春先生得意の何作かある武蔵物のオムニバスの一編
登場するいかつい武士をオーディエンスも狂言回しの甲府勤番の平凡な武士も
読者までもが本物の宮本武蔵と信じて疑わない
しかし、本物の武蔵ではなかったというオチ
武蔵を登場させず剣豪武蔵の凄みを披露し偽武蔵のメランコリ―を描いた短編。
登場するいかつい武士をオーディエンスも狂言回しの甲府勤番の平凡な武士も
読者までもが本物の宮本武蔵と信じて疑わない
しかし、本物の武蔵ではなかったというオチ
武蔵を登場させず剣豪武蔵の凄みを披露し偽武蔵のメランコリ―を描いた短編。
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