いささか旧聞に属するが「ガロ」の御三家は白土さんと水木さんとつげさんだと思っている。
その御三家が貧しい時代、三人そろって会食したことがあるそうです。
といっても一膳めし屋で百円で飯と汁だけみたいな食事を各自が自腹で食べたらしい。
のちに三人がその時の思い出を語った。
「水木さんが年長なんだからもう一品おかずを取ってくれればいいのに、、、、、」
「白土さんが社長なんだから少し奢って欲しい。」
「つげさんは原稿料をもらったばかりなんだから御馳走してくれよ。」
三人三様で他力本願でみんな貧しい食事を黙って食べた。しかし、腹の底ではそう考えていた。