八王子からでも青梅は遠かった。秋の終わりに吉川英治先生の記念館に行こうとした。
JRとバスを乗り継いで記念館に着いた時には夕暮れが迫っていた。
そのころ、青梅市にも冬眠前の熊が出没するというニュースが流れていて怖かった。
ボクが青梅に言った前日にも冬眠前の熊が山から下りてきて食料品店に立てこもって猟友会が出動したとかラジオで聞いたばかりだった。
吉川英治先生の記念館も来年の春まで閉館するということでボクが訪問できたのはラッキーだった。青梅の冬は寒くて熊も冬眠、記念館も休館するのだそうだ。
青梅の駅前には赤塚不二夫記念館もあったし、JRのホームや町のいたるところに名画の看板が出ていたのは大変ありがたかった。
なぜか青梅には晩秋の候が良く似合っていた。